参考資料


2015/8/25 七十年談話は、村山談話・小泉談話を引き継ぐのか?  山本太郎参議院議員の質問主意書と答弁書


平成二十七年八月十四日の「内閣総理大臣談話」に関する質問主意書

 平成二十七年八月十四日に閣議決定され発表された「内閣総理大臣談話」(いわゆる「七十年談話」)の中の、「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります」という記述について、以下質問する。

 

一「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました」という記述について、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明したものの中に、平成七年八月十五日の「村山内閣総理大臣談話」(いわゆる村山談話)と平成十七年八月十五日の小泉内閣総理大臣による「内閣総理大臣談話」は含まれるのか、政府の見解を明らかにされたい。

 

二前記一と同じく「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました」という記述について、「先の大戦における行い」の中に、村山内閣総理大臣談話と、小泉内閣総理大臣談話の中でともに記述され、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明する対象となった、我が国による、かつての植民地支配と侵略は含まれるのか、政府の見解を明らかにされたい。

三前記一と同じく、「先の大戦における行い」の中に、いわゆる従軍慰安婦問題は含まれるのか、政府の見解を明らかにされたい。右質問する。

 

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 内閣総理大臣安倍晋三 答弁書】 答弁書第三二五号  內閣参質一八九第三二五号

一から三までについて

先の大戦における行いに対する痛切な反省と心からのお詫びの気持ちは、戦後の歴代内閣が、一貫して持ち続けてきたものである。そうした気持ちが、戦後五十年に当たり、平成七年八月十五日の内閣総理大臣談話(以下「村山談話」という。)で表明され、さらに、戦後六十年を機に出された平成十七年八月十五日の内閣総理大臣談話(以下「小泉談話」という。)においても引き継がれてきた。

平成二十七年八月十四日の内閣総理大臣談話(以下「今回の談話」という。) については、今回の談話全体としてのメッセージが重要であり、その一部分だけを切り取って議論することは、より幅広い国民とメッセージを共有するという観点から、適切ではないと考える。いずれにせよ、安倍内閣としては、村山談話及び小泉談話について全体として引き継いでいる。